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インフルエンザの予防接種の効果については、年齢や本人の体調、そのシーズンのインフルエンザの流行株とワクチンに含まれる株の抗原性の合致状況にもよりますが、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し健康被害を最小限にとどめる可能性に期待が持てます。

また現在日本で使用されているインフルエンザの予防接種のワクチンは不活化ワクチン(病原性を失くしたワクチンのこと)「HAワクチン」を使用しているので、ワクチン接種によりインフルエンザを発症することはありません。

ただしワクチンは100%の効果を期待する事は出来ません。また十分な効果が現れないこともあります。

厚生科学研究費による研究ではワクチンを接種しないでインフルエンザに罹った65歳以上の健常な高齢者について、もしその人がワクチンを摂取していたら約45%の発病を防ぎ、約80%の死亡を阻止する効果があったと報告されています。

また小児については1歳以上6歳未満の幼児では発病を阻止する効果は約20〜30%という報告があります。

特に65歳以上の高齢者の方や基礎疾患(心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害がある方、身の回りの生活を極度に制限される方、またはヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能の障害があり日常生活がほとんど不可能な方などでは、インフルエンザが重症化しやすいのでかかりつけ医と良く相談し摂取することをおすすめします。


日本では世界保健機構(WHO)が推奨したウィルス株を参考に前シーズンの流行状況などからその年の流行の中心となるウィルスを予測してワクチンを製造しています。

ワクチン接種による重症化予防の有効免疫レベルの維持期間はおよそ5ヶ月となっているので毎年流行シーズン前(12月上旬頃まで)に摂取されることをお勧めします。

ただし、H5N1型の新型インフルエンザや他の風邪症候群には効果がありませんから、インフルエンザの予防接種をしたからといって風邪を引かないわけではありませんし、新型インフルエンザに罹らないという訳ではありません。

もし2回摂取をお考えならば2回目は1回目から約4週間程度経過してからの摂取をお勧めします。
(ワクチン接種の詳細はそれぞれ摂取される医療機関でお問い合わせ下さい。)

現在、日本で行われているインフルエンザの予防接種に使用するインフルエンザHAワクチンについては平成12年4月に中央薬事審議会において検討が行われ、平成17年から薬事法上の用法、用量が以下のようになっています。

年齢 摂取量 回数
13歳以上
0.5ml皮下注 1〜2回接種
(免疫効果を考慮し1回目から2回目の間を4週間ほどあけることが望ましい。)
6歳〜13歳未満 0.3ml皮下注 2回接種
(免疫効果を考慮し1回目から2回目の間を4週間ほどあけることが望ましい。)
1歳〜6歳未満 0.2ml皮下注 2回接種
(免疫効果を考慮し1回目から2回目の間を4週間ほどあけることが望ましい。)
1歳未満 0.1ml皮下注 2回接種
(免疫効果を考慮し1回目から2回目の間を4週間ほどあけることが望ましい。)
※65歳以上の高齢者に対しては1回摂取で効果があり、2回摂取による免疫強化の効果(ブースター効果)の評価は定まっていないので現在は1回摂取が推奨されています。

※「予防接種法」により「64歳以上の方」、「60歳から64歳までの方で心臓、腎臓、呼吸器系の機能に障害があり身の回りの生活を極度に制限される方、ヒト免疫不全ウィルスにより免疫の機能に障害があり日常生活がほとんど不可能な方」については年1回、定期摂取を受ける事が出来、予防接種によると認定された健康被害にあった場合には、その1回の摂取については、予防接種法による救済制度が適用されます。

※13歳以上64歳未満の方でも2回摂取のほうが1回摂取よりも抗体価は上昇するという考えと抗体価に変動は無いという考えの双方があり、摂取回数の最終的な判断は被摂取者の意思と摂取する医師の判断に任せられています。

インフルエンザの予防接種のワクチンは病原性を失くした「不活化ワクチン」であるので胎児に影響を与えるとは考えられていないので妊婦さんは摂種不適応者には含まれていません。
(しかし、現時点では妊婦さん又は妊娠している可能性の高い女性に対するインフルエンザワクチンの接種に関する国内での調査成績が十分でなく、現段階ではワクチン接種によって得られる利益が、不明の危険性を上回るという認識が得られた場合にワクチンを接種するとされています。)

これまでのところ妊婦にワクチンを接種した場合に生じる特別な副反応の報告はなく、また妊娠初期にインフルエンザワクチンを接種しても胎児に異常の出る確率が高くなったというデータも無い事から予防接種直後に妊娠が判明しても胎児への影響を心配して人工妊娠中絶を考慮する必要はないと考えられています。

同様にワクチン接種による精子への影響もありませんので、妊娠を希望しているカップルの男性の接種にも問題はありません。

(※妊娠中、あるいはその可能性がある場合はワクチン接種前に医療機関で詳しい説明を受けることをお勧めします。)

一般的な副反応としては、10%〜20%で摂種箇所の発赤、腫脹、疼痛、硬結、熱感、しびれ感等をきたすことがありますが、通常2〜3日で消失します。

全身性の反応としては、5〜10%で発熱、頭痛、悪寒、倦怠感、一過性の意識消失、めまい、リンパ節腫脹、嘔吐・吐き気、下痢、関節痛、筋肉痛などがみられますが、通常は軽微で2〜3日で消失します。

また、ワクチンに対するアレルギー反応としてまれに蕁麻疹、発疹、湿疹、赤斑、掻痒などが数日間みられることもあります。

重症の卵アレルギーの人には蕁麻疹、発疹、口腔のしびれ、アナフィラキシーショックなどが現れる可能性があります。

その他にギランバレー症候群(GBS)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、けいれん、肝機能障害、黄疸、喘息発作などの報告もありますが、これらの疾患とワクチン接種との関連いについてはまだ明らかにはなっていません。

また極めて稀ですが摂取後に起こった死亡の届出もあります。
(平成17年度では3名の方が確認されています。)

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